かつて農家や民家が、京都の町の特性や町人の暮らしの沿って「町家」へ進化したように、昭和期に建てられた中層ビルを京都の町にふさわしい「町ビル」へアップデートさせるプロジェクト
低層町家の、手前・中・奥という構成、中庭・坪庭による採光、勾配屋根など、そのまま中層ビルに引用しては、表層的な京都らしさにとどまり、暮らしの豊かさまで寄与できないと考え、接道に対し垂直に二分する構成、光井戸となる階段室や吹抜け・ライトシェルフによる採光、化粧庇以外で京都の町並みに親和する外観を模索した
低層町家にはない「屋上」を中層ビルの優位性と捉え、機能にとらわれない空間として暮らしの余白となるよう積極的に計画した